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食物アレルギーの基礎知識wikipedia引用
自分用のメモのためにwikipediaから一部抜粋しています。
食物アレルギー
食物アレルギー(しょくもつアレルギー)は、原因食物を摂取した後に免疫学的機序を介して起こる生体にとって不利益な症状(皮膚、粘膜、消化器、呼吸器、アナフィラキシー反応など)と定義されている。
食品によっては、アナフィラキシーショックを発生して命にかかわることもある(そばが有名)。
乳幼児から幼児期にかけては食物アレルギーの主要な原因として鶏卵と牛乳がその半数以上を占める。青年期になるにつれて甲殻類が原因の事例が増え、牛乳が減る。成人期以降では、甲殻類、小麦、果物、魚介類といったものが主要なアレルギーの原因食品となる。
日本では食品衛生法第19条に基づき「食品衛生法第十九条第一項の規定に基づく表示の基準に関する内閣府令」別表第四で「特定原材料」として指定する品目について表示の義務づけがなされており、また、その他の一定の品目について「特定原材料に準ずるもの」として通知により表示することが奨励されている。なお、かつては「特定原材料」については食品衛生法施行規則で定められていた。
診断
食べた後にアレルギー反応と思われる症状があるだけでは、食物アレルギーとは診断することはできない。実際に食物アレルギーは酵素不全による不耐症や食品に含まれる物質の薬理作用による反応と混同されることが多い。食物アレルギーには摂取後すぐに発症するⅠ型アレルギーによるものと数時間以上経ってから症状が出現する非Ⅰ型アレルギーによるものが存在する。
治療
アナフィラキシーショックを起こした場合はアナフィラキシーショックの治療を行う。魚介類、ナッツ、ピーナッツ、ソバは重篤なアナフィラキシーを起こすことが多いことが知られている。また喘息の既往がある患者も重篤なアナフィラキシーを起こす可能性が高いといわれている。
治療は原因食物の除去が原則であるが、食物アレルギーの患者は小児に多く、厳しい除去食は栄養に悪影響を及ぼす恐れがある。原因が特定できなければアレルギー専門医の受診が望ましい。
アレルギー反応を起こさない量の原因食物を摂取することによって体を慣れさせる、アレルゲン免疫療法(減感作療法)も専用機関・病院などで行われている。
原因食物
アレルゲン検査などの対象となる食物アレルギーの原因食物には以下のようなものがあり、このうち法令上で表示対象となる食品は一般に発症数や重篤度から勘案して定められている。
食品名 | 備考 |
---|---|
卵 | 全卵ではなく卵黄アレルギーや卵白アレルギーもある。 日本では法令により「特定原材料」として表示義務がある。 |
小麦 | 日本では法令により「特定原材料」として表示義務がある。 |
えび | かにアレルギーなどとともに「甲殻類アレルギー」と呼ばれることもある。 日本では法令により「特定原材料」として表示義務がある(平成20年に「特定原材料に準ずるもの」から「特定原材料」に変更)。 |
かに | えびアレルギーなどとともに「甲殻類アレルギー」と呼ばれることもある。 日本では法令により「特定原材料」として表示義務がある(平成20年に「特定原材料に準ずるもの」から「特定原材料」に変更)。 |
そば | 蕎麦#そばアレルギーも参照。 日本では法令により「特定原材料」として表示義務がある。 |
落花生 | ラッカセイ#ピーナッツアレルギーも参照。 日本では法令により「特定原材料」として表示義務がある。 |
乳 | 日本では法令により「特定原材料」として表示義務がある。 |
あわび | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
いか | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
いくら | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
オレンジ | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
カシューナッツ | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
キウイフルーツ | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
牛肉 | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
くるみ | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
ゴマ | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
さけ | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
さば | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
大豆 | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
鶏肉 | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
バナナ | 日本では通知により「特定原材料に準じるもの」として表示が奨励されている(平成16年追加)。 |
豚肉 | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
まつたけ | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
もも | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
やまいも | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
りんご | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
ゼラチン | 日本では通知により「特定原材料に準ずるもの」として表示が奨励されている。 |
食品に対する表示
規定に基づき、現在、発症数や重篤度から勘案して「食品衛生法第十九条第一項の規定に基づく表示の基準に関する内閣府令」で7品目について「特定原材料」として表示を義務づけるとともに、通知で「特定原材料に準じるもの」として20品目の表示を奨励している(特定原材料と特定原材料に準じるものをあわせて「特定原材料等」として扱われる)。
アレルギー患者の商品選択に資するように、食品メーカーが特定原材料等を使用しないで食品を製造した場合には「使用していない」旨の表示を行うことが勧められている[2]。
また、企業防衛や原材料調査の負担回避を狙いとして「入っているかもしれない」等の可能性表示がなされると結果的に消費者の商品選択の幅を狭めるおそれがあるため、このような可能性表示は認められていない[2][3]。
なお、特定原材料等の表示についてアレルギー物質を含んでいることを容易に判別することができる食品については表示を省略できる[2]。
特定原材料
「食品衛生法第十九条第一項の規定に基づく表示の基準に関する内閣府令」別表第四により特定原材料として定義される(かつては食品衛生法施行規則で定められていた)。現在は7品目[2]。【 】内は認められる代替表記等の例[4]。
- 卵【玉子、たまご、鶏卵、うずら卵、マヨネーズ、オムレツ、目玉焼、かに玉、オムライス、親子丼など】
- 小麦【コムギ、小麦粉、パン、うどん、焼きうどんなど】
- えび【海老、エビ、海老フライ、えび天ぷら、サクラエビなど】
- かに【カニ、蟹、上海がに、マツバガニ、カニシューマイなど】
- そば【ソバ、そばがきなど】
- 落花生【ピーナッツ、ピーナッツバター、ピーナッツクリームなど】
- 乳【牛乳、加工乳、乳飲料など】
※「えび」及び「かに」は平成20年度に追加され、2010年6月4日より表示が義務化された。
特定原材料に準ずるもの
通知により特定原材料に準ずるものとして表示が推奨されるもの(任意表示)で、現在、20品目が定められている[5]。【 】内は認められる代替表記等の例[4]。
- あわび【アワビなど】
- いか【イカ、スルメなど】
- いくら【イクラ、すじこなど】
- オレンジ【オレンジジュースなど】
- カシューナッツ
- キウイフルーツ【キウイなど】
- 牛肉【ビーフなど】
- くるみ【クルミなど】
- ごま
- さけ【サーモン、しゃけなど】
- さば【サバなど】
- 大豆【ダイズ、豆腐、豆腐ハンバーグなど】
- 鶏肉【チキン、焼き鳥など】
- バナナ【バナナジュースなど】
- 豚肉【ポーク、豚生姜焼など】
- まつたけ【松茸など】
- もも【桃、ピーチ、ピーチペーストなど】
- やまいも【ヤマイモ、とろろなど】
- りんご【リンゴ、アップル、アップルパイ、りんご飴など】
- ゼラチン【板ゼラチン、粉ゼラチンなど】
※バナナは平成16年度に追加された。
※「えび」及び「かに」は平成20年度に「特定原材料」となったため「特定原材料に準ずるもの」から外された。